お茶は日本人の生活には欠かせない飲み物であり、

「茶の湯」などの喫茶文化も関西が発祥です。

茶は、中世初頭には貴重な薬とされていましたが、

様々な種類の茶や、その飲み方が考え出され、

お茶は大衆の飲み物として支持を広げていきました。

かつて「東洋のベニス」と呼ばれ、

日本を代表する交易都市として栄えてきた堺では、

砂糖など海外からの輸入が盛んだったこともあり、

関西における和菓子づくりは「茶の湯」の影響を受けながら発展していきました。

今回、江戸時代から続く老舗茶舗「つぼ市製茶本舗」の

お茶メニューをいただきました。

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茶寮 つぼ市製茶本舗 堺本館

阪堺電車というレトロなちんちん電車の神明町駅前に位置する、端正な町屋。

1850年創業のつぼ市製茶本舗直営の茶寮です。

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一歩中店内に入ると、天井は高く、

奥行きはゆったりとした庭の緑も楽しめ、

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雑誌にも取り上げられた景観のよさです。

まさに「市中の山居」。

朽ちそうだった町屋を、2年の年月をかけ、伝統的な技術を用いて復元した

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建物の持つ息遣いは、日々の喧噪から離れて、

たおやかな心を取り戻すことのできる静かなパワーに満ちています。

今回特別に店頭で販売されている

農林水産大臣賞受賞 170周年記念茶 市治郎をいただきました。

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甘みと渋さのバランスが良く

飲みやすさの中にしっかりとしたコクがあり

その清涼感で、胃もたれする気持ちも抑えられそうな

美味しさでした。

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茶寮 つぼ市製茶本舗 堺本館 - メニュー:香り利休茶粥セット -

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香り高いほうじ茶を使用した茶粥に、

自家製の梅がをトッピングしています。

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堺、奈良、高野、熊野、伊勢などでは伝統的にほうじ茶で炊く

茶粥がとても身近な食べ物だそうです。

薄味に仕上げてあり、浅漬けとスープには野菜がたっぷり使われていて、

自然のうまみで仕上げています

さらに選べるデザートとお茶が付きます。

それぞれ4種類ある中からお茶とデザートが選べます。

他人気メニューを紹介しただきました。

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利休抹茶ミルク金時

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堺の刃物職人で特注で作られた

刃物で氷を削って作られているので

氷の薄さと食感に驚きました。

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冷やしぜんざいと冷抹茶のセット

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特選抹茶パフェ

店内は間仕切りを作った内装を加え

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安全対策を施していらっしゃっています

応対してくださったスタッフさんが「弊社では会議の前に社長自らお茶を淹れます。

私たちが淹れようとすると、いやいや、お茶は一番偉い人が淹れるもんや、と笑って、、。

その美味しいお茶を皆で飲んでから会議をスタートすると、

不思議と背筋が伸び、力を合わせようと前向きになるのです」とおっしゃっていらしゃいました。

確かに、スタッフさんの気配りはマニュアルではない一人ひとりの気づきに基づいたもので、

お店の前に立っている方に、「もしお待ち合わせでしたら、中でどうぞ」と

すっと声をかけていました。一杯のお茶を、

相手を想って淹れる日々が、

スタッフさんの自然な振る舞いと優しさにつながっているのかもしれません。

茶寮つぼ市製茶本舗 堺本館
072-227-7809
大阪府堺市堺区九間町東1-1-2

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