中洲の夜は、気づけば時間の感覚が曖昧になります。
人通りが落ち着いたころ、ふと温かい灯りに引き寄せられるように入ったのが、「札幌かすそばto天ぷら 風土 博多中洲店」さんです。
深夜でも活気があり、揚げ油の香りと湯気が心地よい温度をつくり出しています。
まずは天ぷらからいただきました。
牡蠣は濃厚でクリーミー、衣は軽くて香ばしく、素材の良さがしっかり伝わります。
海老、舞茸、野菜の天ぷらも揚げたてで、テンポよく提供されるため、お酒との相性も抜群です。
半熟卵にキャビアをのせた一品は、深夜にこっそり味わう小さな贅沢のようで、とても印象に残りました。
合間にいただいたおでんは、出汁がしっかり染みていて、天ぷらとはまた違う優しい温度を与えてくれます。
鴨わさは柔らかく、噛むほどに旨味が広がり、おつまみとしても秀逸です。
そして最後は、迷わずかすそばで締めました。
澄んだ出汁に牛かすのコクが溶け込み、飲んだ後の身体にすっと沁みる一杯です。
細麺の喉ごしや香り高いネギが心地よく、深夜の“締め”として申し分ありません。
天ぷらで満たし、かすそばで静かに締めくくる――。
大人の夜にちょうどいい余韻を残してくれるお店です。
中洲でまた一軒、深夜に立ち寄りたくなる場所が増えました。
札幌かすそばto天ぷら 風土
博多中洲店
住所：福岡県福岡市博多区中洲4-3-12 
電話番号：050-5385-4101
